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熱中症にひそむ脱水症
熱中症とは、暑い・むし暑い環境で起こる体調不良のことです。体調不良の症状は、“脱水症”と異常高体温によって起こります。
私たちのカラダは体温が上がりすぎないように「汗による放熱」「皮膚からの放熱」でコントロールしています。
汗による放熱
汗が蒸発するときに皮膚から熱を奪い、“打ち水”のような効果で体温を下げています。
皮膚からの放熱
汗をかいていなくても、カラダで作られた熱は、皮膚から外気に逃がします。
体温が上がると、皮膚を流れる血液を増やして、熱を逃がす働きがアップします。
脱水症になると…
脱水症になると、熱を逃す働きが弱くなります。すると、体温が下げられなくなり、体温上昇で様々な機能障害を引き起こしてしまいます。
熱中症にならないための
注意点
- 子ども
- 体温調節機能が未熟で、熱中症になりやすく、また大人に比べて身長が低いため、熱くなった地面からの熱の影響を受けやすい環境で生活しています。
- 成人
- 屋外作業や、スポーツ時の熱中症が多くみられます。暑い場所や暑い時間を避けて行動しましょう。
- 高齢者
- 屋内での熱中症が多く、日常生活の中で脱水症に陥りやすくなります。エアコンも積極的に使用しましょう。
子どもや高齢者は特に注意。周りの方も注意を払って見守りましょう。
熱中症予防には、暑い・むし暑い環境を避けることに加えて、脱水症を予防することが重要です。
監修:済生会横浜市東部病院 患者支援センター長
東京医療保健大学大学院 客員教授
医学博士 谷口英喜先生