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経口補水療法を知る

経口補水療法は“開発途上国から生まれました”

ブドウ糖 クエン酸 Na Mg K Cl

経口補水療法(Oral Rehydration Therapy; ORT)は、“開発途上国から生まれた”水と電解質を経口的に(口から)補給する方法です。
開発途上国では衛生面の整備が遅れていたために、コレラなどの感染症が多発していました。感染症そのものの治療も重要ですが、下痢や嘔吐による脱水症への対処が生命維持には大切です。
しかし、医療設備の整備も遅れ、医師も少ないため、身体から失われた水分および電解質を口から補給する手段が必要とされました。
そこで、水分および電解質を容易にかつ迅速に補給できる手段として、経口補水療法(ORT)が生み出されたのです。
ORTに用いられる経口補水液(Oral Rehydration Solution; ORS)は、脱水時に不足している電解質を含み、素早く吸収できるよう、糖質(ブドウ糖)が少量配合された飲料です。

経口補水療法(ORT)の理論は、
実は日本にも古くから存在した

重湯と梅干し

日本の家庭では、昔から風邪をひいたり、食あたりをした時に“重湯に塩をまぶす”あるいは“梅干しをのせて食べる”習慣があります。このことから、病気により失われた体液を補うために水分と電解質を補給することが、ごく自然と行われていたことがわかります。
また、沖縄や鹿児島県奄美地方のように暑熱(気温が高い)環境下の期間が長い地域の人々は、仕事の合間にお茶やお水をたくさん摂りながら休憩します。この時、さらに塩と黒砂糖を使用した食材をおやつとして、一緒に摂取していることがよく見られます。この状況は水分吸収には塩分と糖分が一緒に必要であるという、ORTの理論そのものです。

経口補水療法(ORT)は
“20世紀最大の医学上の進歩”

ORS

経口補水療法(ORT)が世界中で注目され始めたのは、1971年のコレラ大流行時以降です。
1971年の東パキスタン(現バングラデシュ)内戦時、隣接したインドの難民キャンプでは、患者の3人に1人が命を落とすほど、コレラが猛威をふるいました。
あまりの大流行のため、輸液(点滴)が不足し、カルカッタのジョンズホプキンズ大学研究所から粉末のORSを持った医療班が3700人の患者にORTを実施し、コレラによる死亡率を30%から3.6%までに改善したのです。
その後、ORTは世界中で注目され始め、医学雑誌『ランセット』(1978年)でORTの成果は“20世紀最 大の医学上の進歩”と賞賛されました。

軽度から中等度の脱水症には
経口補水療法(ORT)

1980年代にユニセフは『子ども健康革命』を提唱して、その中で積極的にORTの普及に努めました。1980年代はじめには、ORTの普及率はわずか1%でしたが、現在では最貧国の子どもの脱水症状の約半数がORTを受けています。
WHO(世界保健機関)の集計によれば、年間100万人の小児がORTによる恩恵を受けています。
そして、近年は脱水症における水・電解質補給の選択肢のひとつとして欧米を中心に注目を集め、ガイドラインが策定されました。
2003年に発表された米国疾病管理予防センター(CDC)のガイドラインでは、小児の軽度から中等度の脱水状態に対してはORSの使用が第一選択となっています。

『すぐに役立つ経口補水療法ハンドブック』(日本医療企画)より一部抜粋

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